「行動計画会議」というミーティング。

六心会では外部スーパーバイザーも参加する「行動計画会議」というミーティイングがある。この名称からは、どのような会議であるのか想像することは、難しいだろう。「行動」を「計画」するというシンプルな日本語に分解すると、言葉自体の意味は難しくはない。では、社会福祉法人という組織の中で、どのようなメンバーで、どのような目的に向かって、何を議論しているのだろうか?改めて書き留めてみた。

経営会議や、施設の運営会議とは異なるもの。定まった形がなく自由なのだけれども、大切な会議が「行動計画会議」である。

 

 

参加メンバーは経営層である理事長から、施設長・課長などのメンバーを中心に、そのときのテーマに合わせて、自由自在に階層を越えたスタッフが参加する。また、外部からの視点も大切にすべく、リガーレのスーパーバイザーもご参加いただく。

何をするのか?

まずは、「アセスメントシート」の作成である。これは、今現在における法人・施設のおかれている状況や課題について、適切に把握するためのツールで、社会福祉法人グループリガーレの本部で開発されたもの。

法人・施設は、さまざまな要因が絡まり合った課題を抱えている。課題は何か、何を優先して対応すべきなのか、経営層でも課題と方向性は共有しにくい。そこでこのシートにより、状況や課題について、6項目に分けて言語化、整理し、それぞれの関係性も視覚化されていることとなる。

6項目は以下の通り。

1、研修・人材育成

2、情報共有(会議・記録)

3、組織性・組織機能

4、設備・環境

5、職員配置

6、暮らしの支援

シートはこちら。薄水色のところへ課題を記入、毎年見直し、進化させる。

アセスメントシートは今年でバージョン5まで進化してきた。進めてきたこと、進められていないこと、今後の課題となること、今おかれている状況と位置について、俯瞰的に参加者全員で確認することが出来る。これは、「行動計画会議」の大切な役割のひとつだ。

次に、その時々で取り組むテーマは異なるが、法人内のどの会議にも当てはまらないが、大切なことについて話しあう場としての役割。

昨年は「キャリアデザインハンドブックS2版」を完成させた。キャリアをデザインするということは、「自分の将来に対して自己がリーダーシップを発揮する」ということ。その指針になるものを、「行動計画」が中心になり、多くのスタッフがかかわりながら、何度も作成委員会を開いて完成させた。

キャリアデザインハンドブックS2版

ちなみに「S2」とは、六心会の職郡別役割資格制度により定められた指導職2級の略称である。

役職的には副主任などであり、チームリーダーとして最初の役職。次の六心会を担って行くメンバーだ。

次世代の育成を法人が、上から押し付けるのではなく、S2メンバー自身の視点に立ち、自らのキャリアを主体的にデザインして行って欲しいと考え、その時に道しるべとなるものを作れないだろうか。それが「キャリアデザインハンドブックS2版」であり、S2世代の成長がこれからの六心会の広がりや充実に繋っていく。

「行動計画会議」は開催を義務付けられたものではないが、六心会にとって重要な意味を持つものであり、

誤解を覚悟で表現すると、人的にも経済的にも無駄遣いをしないため、余計なこと、ズレた視点で経営改善が進まないため、最短距離で改善を目指すためのミーティングでもある。

六心会 法人本部 南出浩次