地域の方が集まり、様々な活動を行う場所としてだけはなく、地域の方がふらっと立ち寄りお茶を飲みながら話しをする場所、施設で働く専門職に気軽に相談が出来る場所…、きいとが目指すのは地域の縁側のような場所。実現を目指して取り組みを行っている中で、コロナウイルス感染症拡大防止対策として、きいとを拠点にした地域活動の中止が続いている。
そのような状況の中で、2ヶ月毎にご家族、地域、行政の関係者と職員がきいとに集まり、感染予防策をとった上で運営推進会議を開催している。
ご利用者の生活の様子や運営状況を共有し、ざっくばらんな雰囲気の中で質問や意見を頂いている。職員から質問をしたり、助言を求めたりと、コロナウイルス感染拡大防止の影響で施設が閉鎖的になっている中で、意見交換を行うことが出来る貴重な時間となっている。
また、自然災害による被害が多く発生している中で、きいと・ここちの郷と山本町との防災協定が自治会長のご尽力により調印となった。
きいと・ここちの郷のすぐ近くには標高374mの箕作山(みつくりやま)があり、豪雨による土砂災害の発生が危惧されている。
地域が社会福祉施設との防災協定を必要として頂いたこと、防災協定を結ぶことを自治会の中で提言して頂いたことに価値があり、締結に至ったことに喜びを感じる。
地域の中の社会福祉施設として何が出来るのか、何を行うべきか、今後も地域のみなさと共に模索し、地域に根付いた施設を目指していかなければと改めて感じる出来事だった。
高口 誠(地域密着型特別養護老人ホーム きいと 施設長)