格差が広がり、地域生活課題が複合化・複雑化する中、社会福祉士養成のカリキュラムが大幅に見直された。2018年のことである。大きな変更点は、実習科目。多様な福祉ニーズやソーシャルワーク(以下、SW)の過程、包括的な支援の実態を実習先で確実に学ぶことがねらいとなり、社会福祉施設等での実習時間も大幅に増加、社会福祉士の実践力向上が大きな目標に据えられた。当会でも、例年SW実習を複数の大学から受け入れているが、本年はこれまで以上に実践に即した学びを提供したく、受入前から内部ミーティングを重ねて準備をしてきた。
実習期間の大詰めとなる本日、実習生から「実習成果報告」を聞かせていただいた。利用される方の思いの汲み取り、言語だけではないコミュニケーションの多様さ、災害時の避難を想いながら地域を歩く視点の置き所など、私にとっても大きな気づきをいただく機会となった。慣れない施設で且つ季節の変わり目なので体調管理が大変だったと思う。実習をしっかりと務めてくれたMさんに心から敬意を表し、再来年の国家試験合格を願ってやまない。
そして、SWの価値と倫理を宝物にして、ソーシャルワーカーとして地域で活躍してくれることを心より祈っています。
六心会 理事長 堤洋三
